1、
「ロイド! 今の戦い方は何だ! 前線に2人いるのだから、連携(れんけい)を大事にしろと
言ったではないか! それを・・・・・・・」
「っせぇなあ! 勝ったんだし、誰もケガしてないんだからイイだろ!?」
「ロイド、言いすぎだよ。クラトスさんは心配してくれてるんだよ」
「オレは子供じゃねぇ! 今さら心配されても、ウゼぇだけだ!!」
かんしゃくを起こした子供のように剣をふりまわしたロイドが、 言葉を失うクラトスとコレットをその場に残して走り去る。
「・・・・・ったく、父さんか何か知らねーけど、イライラすんだよなぁ!
オレは、ガキじゃねぇ!」
夜になってもおさまらない怒りを爆発させるロイドに、ゼロスが かたをすくめて言った。
「まあまあ、そうカッカすんなって。心配してくれる相手がいるだけ幸せ ・・・・・・・ってもんだろ〜?」
「同感だな」
と、リーガルがうなづく。ずっと本を読んでいたジーニアスが、顔を上げて言った。
「そうだよロイド。文句ばっか言ってたら、バチが当たるよ」
「分かってるよ・・・・・・だけど、イラつくんだから、しょうがねぇだろ!」
「・・・・・・・・・複雑な年ごろなのだな・・・・・・・・・・・・・・・・」
そう言って、リーガルがため息をついた。
アンナと父様-長いお話『明日にかける橋』 |