テイルズ・オブ・日本一?

※こちらの小説は、スペシャルゲスト、T・Mさんの作品です。 それでは、どうぞごゆっくりとお楽しみください☆



テイルズ・オブ・日本一?


 冥王シードルを辛くも倒したロイド達は、突然やって来たバイアスの提案でみんなで祝勝会をした。バイアスの用意ということで少々不安だったが、プリニー達の手際はとても良く、料理の腕もなかなかだった。ただ、ゼロスはプリニーしかいないのを見るとこっそり「話が違うじゃねーか!」とバイアスにクレームをつけていた。
 そして宴が終わると、男性はダイクの家に、女性はコレットの家に泊まり、遊び疲れてぐっすりと眠っていた。
 そして、翌朝。小鳥のさえずりが聞こえてきた頃。イセリアの森に爆音が轟いた。
「な、なんだ!?」
 爆音に目を覚ますと、ロイド達は慌てて外に出た。
「森の方からだな、今の音は」
 ゼロスの言ったとおりだが、特に煙なども見当たらず、何が起きたのか見当もつかない。まさか、とは思うが……。
「またあのアホが、何かしでかしたのではないか?」
「う〜ん。気持ちのいい朝ですね〜」
 ユアンが言った直後、バイアスがどこからか現れた。ロイド達はバイアスを一瞥だけすると、話を進めた。
「とにかく、外へ行ってみよう」
「ロイド、姉さん達には知らせる?」
「いや、まずはオレ達だけで様子を見ようぜ」
 何が起きているのかは分からないが、態々彼女達を呼ばなくても大丈夫だと思うし、それに、昨日はあれだけのことがあったのだ。できるだけ、無理はさせたくなかった。
 全員がそう考えていたのか、ロイドの考えにすぐに頷いてくれた。
「ロイド、なんの騒ぎでい」
 声に応じて振り返ってみると、いつの間にか、バイアスがダイクを起こして連れて来ていた。
「親父。森の方で何かあったみたいだから、ちょっと見てくるよ」
「おうよ、気をつけて行ってきな。ところで、あのペンギニストみたいな連中はどうする?」
 ダイクが指した窓の外を見ると、プリニー達が地面に突っ伏して、憔悴し切った様子で泥のように眠っていた。まさか……片づけを終わらせた後、そのまま外で寝ていたのか!?
「放って置いても害は無いので、そのままにしておいても、クッションにしても結構ですよ〜」
「それはいくらなんでも、プリニー達に酷ではないか?」
 バイアスのあっけらかんとした口振りに、リーガルが気の毒そうに尋ねた。しかし、バイアスは少しも気にしていないようだった。
「いいんですよ。プリニーは基本的にそういうポジションですから」
「……とにかく、イセリアの森に行こう」
 プリニー達に同情しながら、ロイド達はイセリアの森に爆音の原因を探りに向かった。

 

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